蜂蜜のグルコン酸とヨーグルトのビフィズス菌で花粉症予防。

 はちみつが花粉症をはじめとしたアレルギー症状に有効かどうかは人それぞれのようで、症状の緩和に効果があるとは言い切れません。

 

 どうやら、はちみつには喉などの粘膜の痛みを和らげる殺菌・消炎作用があるために、鼻水やくしゃみといった花粉症のつらい症状にも効くことがあるとされているようです。

 

 その代表的なものには、殺菌力や保湿作用が強いとされるマヌカハニーを綿棒などを使って鼻の粘膜に塗るという方法などが挙げられます。

 

 また、蜜蜂が花粉の粒を丸めた「ビーポーレン(蜂花粉)」には花粉症をはじめとしたアレルギー症状を抑える効果があるとされています。

 

 その他、花粉症の対策として、はちみつに含まれているグルコン酸が注目されています。グルコン酸にはビフィズス菌を増やす作用があるため、ビフィズス菌入りのヨーグルトと一緒に摂ることで、腸内の善玉菌を増やしてくれます。善玉菌を増やし、腸内環境を改善することがアレルギー症状のひとつである花粉症対策につながると言われています(ちなみに、グルコン酸が多く含まれている蜂蜜には、ジャングルハニーがあります)。

 もちろん、アレルギー症状に効果を発揮するほど腸内の善玉菌を増やしていくにはそれなりの時間がかかるため、花粉症のつらい症状に対しての即効性は期待出来ませんが、常日頃から腸内環境を事前に整えておくことが、結果的に免疫力を高め、花粉症の症状を予防・緩和することにつながるのだと思われます(詳しくは「酵素免疫生活」のサイトの「酵素でアレルギー改善」のページをご覧ください)。

蜂蜜の保湿効果とビタミンB2・B6でアトピー対策。

蜂蜜のアレルギー対策効果

 はちみつがアトピー性皮膚炎に効くとしたら、その理由としてまず一つ目にはちみつの肌の保湿効果が挙げられます。

 はちみつは意外に水分量が低く、約20%と少ないため、空気中の湿度を吸い込みますが、それと同時に肌の水分を逃がしません。また粘膜に対して殺菌効果や抗炎症作用があるので、そのことがアトピーの症状の緩和に何らかのかたちで作用するのかもしれません。実際、はちみつを直接肌に塗ることでアトピーの症状がやわらいだという声が多く聞かれます。

 二つ目は、はちみつに含まれているビタミンB群には、エネルギー代謝を良くしたり、肌荒れを整えたりする作用があることに関係していると思われます。特にビタミンB2やビタミンB6は、皮膚や粘膜の健康維持に効果があるとされます。

 

 それらのビタミンが不足すると、皮膚の健康を維持できなくなり、湿疹や皮膚炎の症状を引き起こすおそれがあります。

 そのため、肌のバリア機能が失われるアトピー性皮膚炎に対して皮膚の健康を保ってくれるビタミンB群は重要な役割を持っていると考えられます。

 しかしそれ以外にも、このビタミンB2やビタミンB6の働きには、体内の脂肪分を減らしてくれるという効果があり、そのアトピーの症状の緩和に役立っている可能性があります。

 アトピー性皮膚炎のかゆみは、油を摂り過ぎる食生活によって体内がべとべとの状態になってしまったことによって起こるのだと、医師の永田良隆氏は『油を断てばアトピーはここまで治る』で述べています。

 

 体内に溜まりすぎた脂を減らすにはリノール酸などの植物油を出来るだけ摂らないようにし、代わりに高脂血症を予防する必須脂肪酸(α-リノレン酸・DHA・EPA)を積極的に摂るのが良いとしています。

 ビタミンB2やB6も身体に増えすぎた脂肪に働きかけてくれます。ビタミンB2には、過剰分泌した皮脂が酸化することで出来る過酸化脂質の分解を促す効果があるとされていますし、また、ビタミンB6にも脂質を分解するアミノ酸を生成するので、脂肪を減らしてエネルギーに変えてくれる効果があると言われています。

 アトピー性皮膚炎の症状の改善には塗り薬以外に日ごろの食生活の全体的な見直しが第一だと思われますが、はちみつはその食生活の改善をサポートするのに有用なのかもしれません。

蜂蜜のアレルギー対策効果